ディレイ配信視聴後の感想も追加しました。
一部
丸い窓は悟りの窓。大宇宙を表現した丸窓。
四角い窓は迷いの窓。人間の生涯の象徴で、生老病死の四苦八苦の表現。
そう有名なお寺さんがあることはツイッタラーなら何度もバズを見ているので結構有名だと思います。
四角い窓から外を見ている村正と丸い窓から外を見ている蜻蛉切。
この時点で迷いがあるのが村正だと明示されていて、それは勿論普段の村正の言動からも見えているものなので、然もありなん。
そして丸い窓から外を見ている蜻蛉切にとって村正は窓の外側にいる。でもこれはこれで当然ですよね。
同じ村正でも蜻蛉切と千子村正は別々の刀剣男士として顕現してるので、同じ視点ではいられないからね。
そして村正が外にいるからこちら側に来いと言う蜻蛉切。
でも村正からは蜻蛉切が外にいる。
そう見える。というのが大事。
多分迷いのない蜻蛉切にとって村正は悩みを抱えて見えているし、村正からは蜻蛉切は呪いのような迷いの外にいるように見えている。
だから今作の主役は誰かと言えば、村正がより主役のように感じます。
主題が村正に寄ってる、かな。
ただ蜻蛉切と村正はファミリーなので。
蜻蛉切は村正の側にいるし、独りにはさせないよね。村正が突き放すようなことを言っても。
彼岸花のところで村正の無理矢理に形を変えたような動きから千手観音を思い出して村正の刀紋思い出すなーとしていたらそのすぐ後に、本当に千手観音ダンスが始まったのでこれは真正面から見たいやつ〜!になりました。
配信だと正面斜め上からのアングルだったので、勿体無い気持ち。
初見の印象としては仏教的だし、コンテンポラリーな味つけが心覚に近いし、ダンスが青江単騎を思い出す。
率直に見ていた印象としては現地で混乱している人がいるだろうなあ。となりました。
私はこの手の心象をひたすら突き詰めていく作風がわりと好きなので心覚も双騎も好きなジャンルに入りますが、抽象的な作品をそのまま受け取れないで絶対的な正解を求める方には多分またわからないと言われそうだと思いました。
心覚の名前を出したので触れておきますが、途中で心覚で聞き馴染んだメロディが二回?ほど出てきたのでやっぱり問わず語りなんだ!ってなりました。
具体的にどこのメロディかというと「はなのうた」の6分30秒あたりかな?
固く閉ざされた蕾がほころび
戦い疲れたあなたはほころび
思いが生まれた
あたりがそうだったと思います。
村正の思いが生まれたんだ〜ってこのメロディ聴きながら涙腺ぶわってなりました。
糸とか殻のようなものがあったりするところもわりと心覚の系譜かなーって思いながら見てました。
そのあたりの咀嚼はアーカイブでやったりします。
最後のたくさんの花が咲いた光景にはなのうた!!!!ってなりましたし、問わず語りじゃん〜!ってなりました。
結論
村正、強くなっておいで。
迷っても呪いがあっても、そこから生まれたあなたを信じてるからね、審神者は。
初見の印象だと《心覚より絵画的》だし、なんとなくその絵画的な絵図は曼荼羅的だなとも思う。
曼荼羅の縁の天地で丸窓と四角窓を見る二人がいて、呪いに苦しむ村正が地側から描かれて天側からそれに近づこうとする蜻蛉切がいて、月や水が描かれて中央には幾多の花が咲き誇り千手観音のようにいくつも手を伸ばす村正が花と刀を持ってるって感覚なのよね。
救済の舞台なので曼荼羅ってピッタリだよね。
ディレイ配信追記
改めて何度も見ていると、わりと主題がわかりやすいような気がしてきます。
比較的出されたもの(背景やワード)への回答がある感じ。
だいたい出題者村正→回答者蜻蛉切みたいな感じで見ていられるかなってなりました。
初見の時に触れられなかった部分に触れていきます。
内と外を隔てる壁をくり抜いて作られた窓。
そして冒頭から村正と蜻蛉切は違うのだから、本来同じものを見ることはない、と村正が言うのでわかりやすい。すごくわかりやすい。
この窓を村正は【一面を覆う壁の欠けた部分】と表現する。
なんとなくここで四角がいっぱい少しずつずれて重なると円になるっていうの思い出す。
空も土も真っ赤ですねから入るお歌好き。
夜の始まりは血の赤に染まるっていうのがとても良い。
そしてここで迷いの中の悟り、悟りの中の迷いっていう今回のお話のテーマだと思うものが出てるし、夢とうつつの狭間っていうのも多分そのまま今作の出来事の答えなんでしょうね。
お歌でもう前提出されてる感。
だからもうこの不思議な世界観は【ふしぎなせかい】として受け取ってる。
万華鏡から村正の超アップの映像には思わず深淵を覗くとき、深淵もまたこちらを見ている。ってなりましたね。
おぞましくも目が離せない的なやつ。
無から有が生まれ、月は満ちて欠け、潮は満ちては引く、形あるものいつか壊れ、朽ち果てたものは土へ還る。
時間の流れは止まらず海へと流れて雨になる。
ぐるぐるしてる……。ぐるぐるしてる!!雨が川になって海になって雲になってまた雨になるやつだ!!
心覚だ!!
己のうちにある秩序と混沌・夢とうつつの狭間に迷い込んだふたり。
ここの村正の歌詞、耳をすませば聞こえてくるなんて言ってます?お経に聞こえてしまい……。
お経でいいのかな?だから花のうてなに繋がるのかしら?
花のうてなからのかざぐるまの流れ圧倒的に最高感がある。がざぐるまの方は歌詞がアレンジされてるので双騎verと言えばいいのかな?
ここの光のボール持ってるの好き。なんとなく綿毛のような印象もあって可愛い。
でもこの白いダンサーはいろんな役割があるから、その場面場面でなにかって見てる。
ここでは花かと。
散るのは、枯れるのはどんなことでしょうって村正すごい震えて、怯えてるようにも見える表情なのかな。それとも手にした命が熱すぎて持て余しているのか。
糸の演出。
蜻蛉切が糸のことを絡みつく糸、鎖、足枷って言ってたけれど、その糸が刀剣男士を刀剣男士たらしめるんだよね。
ただ村正にはその糸=歪んだ噂、逸話が束になって連なって、いっそ糸というよりも布のように纏わりついてしまっているから呪いになってしまってるんでしょうね。
断ち切れないなら脱ぎ捨てて、一糸纏わぬ姿に……で可惜夜のメロディはヤバ、い!!!!
ここの大きな布での演出好き。ひらひら大好き最高。
空に三日月、足元に満月。
語られても語られなくても命はあった、確かにそこにいたんだ(急な水心子)
やっぱ心覚じゃん!
ここの蜻蛉切の語りは単純なループというよりも生の営みの話かなって思う。
生きていくために繰り返される営みの本質なんじゃないかな?
同じことを繰り返し、戦って、戦って終わりにある安寧のために繰り返す。
村正の狂気。
ここ時間遡行軍と戦ってるけど、実際には時間遡行軍ではないと思う。
視覚的にわかりやすく敵あるいは斬り捨ててよい存在で時間遡行軍の姿をしているのかな、と思ってます。
刀身に布を被せて、それをするするって取っていくところとっても好き。
そしてワタシは千子村正。そう妖刀とか言われているあの……のセリフの苦しいこと苦しいこと。
あのセリフがこんなに呪いとして重く折り重なっているのかと思う声音に村正〜😭ってなるのです。
ここ爆泣きポイントなんですけど。
己と外を隔てる壁に囲まれても手探りで求め続ける、繋がるための窓
四角い窓、迷いの窓
閉じ込められたのか、閉じこもったのか
なにも見えぬ闇の中でも指先で触れたいと願う
欠けているところに、その形に
分かち合う体温
分け合う役割
共に背負う宿世
もうここすっごい泣く!泣く!!
泣かないなんてことができないレベルで泣きポイント。
蜻蛉切のやさしさが天井知らずなので殻も突き破っちゃうよ、こんなの。
最初に村正が捻くれた言い方で窓を壁の欠けたものって言ったのを、外と繋がり、触れ合い、理解するために闇の中でも迷いを抱えていても作り出したものと肯定した上で蜻蛉切が手を取ってくれるの、もうやさしさがデカすぎて「これが大地………………」って心の桑名が滂沱してるのよ。
私は蜻蛉切が無理矢理自分の側の窓に村正を引っ張り込んだりせずに分かち合うというところで村正に寄り添うのが大感謝ポイントなんですよね。
引っ張り出したりしないお歌なのが最高だった、ありがとう。
よろずの花をうつす空の鏡。満月さん。
三日月さんはちっぽけな光らしいので……。
お花畑の間を吹き抜けていくいたずらな風さん。きらきらっとしたSEついててかわいいわね。
関係ないんだけど村正のワタシは行きますって言ったあとに、手前足元のライトがギュンッてステージ側に向き直ってるの面白くてふふってしました。ふふっおもろ。
スクリーンの最後の色味、あれ黎明って言ったらいいのか、東雲と言ったらいいのかわからないけれど、とりあえず朝日が昇り、夜から朝になるあわい時間の空の色みたいですよね。すき。
夢かうつつかわからない時間の終わり。
村正修行手紙三通目今見たら泣いちゃったね!
二部
響きあって→約束の空→キャンゲスっていう贅沢メドレーいいわね……出演作が多いと、いいね……。
いきなり太鼓!?
蜻蛉切さん、太鼓やってみたかったの?
きゃ、客降り!?村正ソロで歌詞が横に出てて親切。
デュエットでおそろ衣装のエナメル素材の布面積に思うところがあったりした。
村正が下半身メインでエナメル素材の衣装なものだからボンデージ感があって、妖刀村正の呪いに囚われているなあ、という印象になりました。
お着替え衣装が多いわね。
またデュエット。客に歌わせる姿勢、嫌いじゃないわ。歌詞表示もあるので許される!
インパルスもあるよ!
最後に吾が名を呼べが入ってるのでテンションあがっちゃったね。(勝手に心覚の系譜だと思ってる)
刀剣乱舞がいつもと違う入りだったのも面白かった。
ふと葵咲本紀で村正がブチギレしちゃったときの姿を思い出した。