俳優や裏方に疎い人の所感

刀ミュ他2.5をのんびり追っかけてる人のただの感情

代役あるいはアンダースタディまたはWキャストに思う事

二葉要さんを責める気持ちは一切ありません。

凱旋で成長した姿を見ることを楽しみにしていただけの人間です。

 

 

 

 

 

 

musical-toukenranbu.jp

9月20日に二葉要さんが病院に運ばれ緊急手術となってからおよそ1ヶ月が経とうとしています。

凱旋が始まる前から代役が阿津賀志山異聞やつはもので泰衡役を務めてくださっていた加古臨王さんはナルステの日程が被っているのにどうなるのだろうと思っていましたがこういう結果となりました。

ナルステ→加古さんの代役を立てて対応

刀ミュ→加古さんが代役を継続

全くの部外者なのに真っ先に感じたのがナルステへの申し訳なさでした……。

同じネルケ作品ということで恐らくは松田さんのフォローなどもあったのでしょうが、出演が決まっていた舞台にこういう形で影響を与えてしまうことにナルステを楽しみにしている方々に申し訳なくて……。

関係者でもなんでもないただの観客がふっとこういう気持ちになるのに、当事者はどれ程の気持ちなのだろうとも考えると本当に言葉になりません。

また既に歌合の稽古も始まっています。

正直歌合もどうなるのだろうかという不安があります。

今回このように決まってしまったことから要さんの秀康が映像として残ることがない、円盤に残らないと思うと本当に哀しくて哀しくてならない。

残してほしかった、残ってほしかった……そんな気持ちで一杯です。

だってもう再演されない限り葵咲本紀という物語の秀康を務めた二葉要さんは見ることができないんですよ。それがすごく残念でならない。

勿論悔しい思いをしているのが誰かってなると私じゃないと思ってます。

でも某ひらがなと違って出番が多い今回の役柄を円盤で何回も見ることを楽しみ(気が早すぎる)にしていました……。

凱旋の現地入りしますが秀康登場でもし泣いている人間がいてもそっとしておいてください……。

 

代役やアンダーさんのことを考えます。

アンダースタディをつけてと言うのは簡単ですけどちょっと検索したらわかるアンダースタディの生活するには厳しいお給料事情。

以前の網膜剥離による代役の件はカンパニーのなかで片付けられていました。

以前他の舞台と稽古期間が被った役者さんのときはアンサンブルさんがアンダーとして稽古に参加されていたとか。

アンダーさんのお給料は日当数千円から舞台の規模によっては無料もあるそうです。

アンダースタディのお仕事ってそのキャストの代理というところが大きくて稽古に最初から参加している人になるんですが、この役割は当然キャストに万が一がなければ光の当たるところに出ませんし誰がアンダーだったかも名前なんて出されないのが通常です。

そしてアンダーさんが舞台に出たら別途出演料を払うというのがちょっと調べた範囲の常のようです。

なにかとアンダーを兼ねるときはアンダーとして名前を記載しないという情報も見かけました。

だから刀ミュはアンダーがいないわけじゃないんですよね。専任アンダーがいないのかな、と。

その上で専任アンダーを作れという話はすごく……難しいなと思います。

刀ミュは2.5次元の中でも比較的興行が成功している舞台だとは思いますが、例えば専任アンダーを何人も雇っておくのって一個の劇団じゃないから生活が保障できるレベルでお給料払いつつってとても厳しいように感じます。

2.5という特殊な業界だからいっそ興行元の会社(今回ならネルケ)がそういう人を確保・契約してくれるといいんですけどそれも難しいですね。

若手俳優ならそもそも仕事をどんどん回したい。日の目を見られるかどうかわからないアンダーを専任でさせるくらいならアンサンブルをどんどんさせたいかもしれない。

この辺りは業界事情に全く通じていないのでとんちんかんな事を言っているかもしれません。

じゃあ演劇をずっとやって来たような人が2.5の専任アンダーになってくれるか?というとなんとも難しいところのように思います。どうしても30代40代以上の演劇人の中には2.5というぽっと出の業界に対する偏見を持っている方も多いようですから。

そもそもそうした年齢の方だと若手俳優がやるような役が外見の年齢から難しい可能性もありますし。

儲けている分アンダーに金を使えという意見もわかるんですが、個人的に将来的に確実性のないお仕事に長期間縛り付けることになるのはどうなのか、というネガティブな考えがどうしても出てしまいます。

アンダー経験者からアンサンブルや役持ちへの昇格システムが構築されればいいのか……それもよくわかりません。

ただ言えるのは見たいと思った役者がその役を最後まで演りきれるかわからないのが舞台という世界なのだなあということだけです。

 

Wキャスト。実は葵咲本紀にダンサーさんがWキャストでキャスティングされています。

ただメインキャストや主要キャラのWキャストは難しいとも聞きます。

役者によって呼吸が変わるから、結局Wキャストさんに合わせて周りが呼吸を揃えていかないといけないから大変だ、というような話もあるらしいです。

そりゃそうですよね。同じ役でも人によって解釈や演じ方が異なりますし、殺陣にしても動きの得意不得意があるわけですもの。

以前の偉いおじさんたちの生放送でWキャスト的な状態にしたいというような旨のことは話していらっしゃいましたけれどそれは同じ舞台でのWキャストという話ではなく、片方が別の仕事のときにもう片方がそのキャラで舞台に立つという若干時期のずれた話のように聞いていました。

刀剣男士や歴史上人物をWキャストにするにはやっぱりなにかしらの弊害があるんでしょうね。

大きな劇団のように振る舞うにはまだ無理がある……。

 

松田さんが自分は短期的な視野だと言っていました。

長期的な視点で2.5業界を改革してくれる人材の必要性を感じますね。

特にこの数年で興行数が爆発的に増えていることを考えると……。難しいお話ですね。強制的におわります。